遺言イメージ

両親の離婚で別れた父親からの遺言

私の両親は私が小学生に上がる前に離婚してしまいました。
私は小さいながらにも両親が喧嘩する姿を見た記憶があります。
小さい時に両親が離婚してから、父親とは1度も会うことはありませんでした。
そのためか父親の顔もはっきりとは覚えておらず、幼い記憶の中にぼんやりと残る程度でした。
その私は母に引き取られ母は女手ひとつで私を育ててくれました。
不思議と私は父親がいないことで寂しい思いをしたことや、父親が欲しいなどと思ったことはありませんでした。
そのためか父親に会いたいとは特に思うこともなく、成人してからも特に自分から探したりしたこともありませんでした。
そんな中私も就職、結婚と人生での経験を積んで行き、子供を授かることになりました。
子供が出来てからは子供が可愛くて仕方ない親バカになっていたのですが、ある時ふと自分の父親は自分と離れ離れになってしまった時、どういった思いでいたのだろうと考えるようになりました。
これは自分が親になったからこそ考えることができたことだと思います。
そうなると父親に会って話しを聞いてみたくなりました。
しかし父親と離れて数十年が経った今、父親にも新しい家庭があるかも知れません。
まして現在どこに住んでいるのかもわかりません。
そんなことを考えていたのですが仕事や子育てに追われる日常が続き、なかなか行動には移せずにいました。
そんな折一通の手紙が自分宛に届いたと母親から連絡がありました。
差出人は父親の名前が書いてありました。
手紙の内容は遺言書でした。
後から聞いた話しによると父親は病気で亡くなっていました。
新しい家庭も築いて子供にも恵まれて幸せな人生を歩んだそうです。
そして病気に罹って自分の命が長くないことを悟ると、自分に子供がいること、つまり私の存在を家族に打ち明けたそうです。
そして自分の持っている財産を私にも、自分の子供達と同じように残してあげたいと話しをしたそうです。
そしてそれは遺言書という形で残りました。
小さい頃に離れてしまった父親でしたが、亡くなるまで私のことを忘れてはいなかっただけでなく、最後まで案じていてくれたのだなと思いました。
そしてなぜ父親のことが気になった時に、行動に移して会いに行かなかったのかと現在では思います。

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